こんにちは!鍼灸のぞえ烏丸院長の野添です!
慢性的に肩痛や腰痛でお悩みの方は、痛みのケアとしてマッサージを利用されていると思いますが、巷で行われているマッサージは残念ながら痛みにはほとんど効果がありません。
「えっ?マッサージを受ければ筋肉のコリがほぐれて、痛みが良くなるんじゃないの?」と思われた方も多いと思います。
ではなぜマッサージが痛みに効果がないのかを説明していきます。
マッサージが痛みに効果がない理由は?
マッサージが好きな方は強い刺激を好まれます。
そういった方になぜ強い刺激が好きなのか話しを聞くと、強くなければ効かない気がするとおっしゃられます。また、マッサージ師自身も強い刺激を与えることで効果があると思っています。
なので、巷で行われるマッサージは痛みが出るくらいの刺激量で行われますよね。
でも実はこれは痛みの治療としては間違いです。
①緊張と緩和理論
痛いマッサージを受けると体がスッキリしてほぐれたような気がします。
これはなぜかというとマッサージの痛みによって体の緊張が高くなり、マッサージが終わるとそこから解放されるので、スッキリした気持ちになります。
これは一時的に緊張を高めて、その後に緊張を緩めると、体リラックスするというものです。
しかし、慢性的に痛みが強い方というのは、体は常に緊張状態にあります。
マッサージにより、一時的にはスッキリしたとしても、根本の問題である体の緊張を抜くことはできていないので、しばらくすると元の状態に戻ります。
②DNIC(広汎性侵害抑制調節)
人間は新たに痛みが加えられると、元々あった痛みは一時的に抑えられます。。
これをDNICといって「痛みを痛みで抑える」という方法です。
例えば慢性腰痛の方でも歯が痛くなるとその間は腰の痛みのことを忘れます。
これと同様にマッサージの強い刺激によって、一時的に元の痛みを忘れますが、しばらくするとまた思い出します。
このような理由から強いマッサージを受けると効果がある気がします。
しかし一時的には良くなっている気はしても、実際には痛みの改善はおこなえていません。
なので痛みが改善しないまま何年もマッサージに通うハメになってしまいます。
一時的にでも効果があればそれでよいという方もいるかと思いますが、強いマッサージにはデメリットがあります。
強いマッサージのデメリットは?
強いマッサージを受けると、皮膚や筋肉を傷つけてしまう恐れがあります。
マッサージを受けた後、却って体が痛くなったり、だるくなったりしたことがありませんか?
この現象は揉み返しと呼ばれています。
揉み返しは強いマッサージにより皮膚や筋肉などが傷ついてしまい、炎症を起こしている状態です。
炎症を起こした体はそこを修復する為にさまざま物質を出しますが、その過程で神経に悪影響を及ぼしてしまい、周りの筋肉も硬くしてしまいます。
なので強いマッサージを繰り返し受け続けていると、筋肉はさらにガチガチに硬くなってしまいます。
マッサージが好きな人ほど、筋肉がガチガチになっている方が多いですよね。
優しいマッサージはリラックスの為に良いと思いますが、強いマッサージはオススメできません。
本日は以上です。ここまでお読みいただきありがとうございました。