こんにちは、鍼灸のぞえの野添です。当院で鍼灸を受けられて良くなられた方をご紹介する症例ブログ、今回は「マッサージでは改善しなかった首コリ」です。
■来院された方:中京区在住・35歳・女性
■主な症状:首コリ・肩コリ・頭痛
来院までの経緯
社会人になってからデスクワークが増えて、肩こりを感じるようになった。時々マッサージを受けたり自分でストレッチをしたりすればだいたい回復するのでなんとか乗り切っていた。
その状態で何年か過ごしていたが、次第にマッサージやストレッチでは一時的にしか楽にならないようになり、だるさがすぐに戻るようになってきた。
去年の冬に急に寝違えをおこし、そこから首の痛みとコリが強くなった。痛みがなかなか引かないので怖くなり整形外科を受診し、レントゲンを撮りストレートネックだと告げられた。それからは半年近く整形外科に通うも症状は改善せずだった。筋トレも進められたがそれもあまり効果を感じなかった。
初回来院時の主な悩み
初回のカウンセリングでお聞きしたこの方のお悩みポイント
- 首から肩にかけてコリが強く仕事に集中できない
- 首を横に向けると痛みがあり、車の運転に支障をきたす
- 毎日頭痛が起こるので頭痛薬が手放せない
- 首がしんどくとなると眠れない時がある
初回来院時の体の状態
- 首の前側、側面、後ろ側の筋肉がとても硬くなり血の流れが非常に悪くなっている。
- 首の動きが悪く、右側を向く方向に可動域制限がある
- 肩上部の筋肉がパンと張っており、肩甲骨の動きが悪くなっている
- 呼吸が浅い、足先が冷えている、お腹が硬いなど体は全体的に緊張状態になっている。
施術経過
■1回目~3回目
座位で首と肩の検査をし可動域と筋肉の硬さを確認。首は全体的に頭から首に移行する部位の緊張が強い。猫背で首が前方に出ている姿勢なので頭頚部に負担がかかっている。肩は右の肩甲骨の可動域が低下している。肩の上部の筋肉がパンと張った印象。まずは首の緊張を緩めるために背中に鍼をした。次に腕の筋肉からの影響を考え腕に鍼。首の可動域と筋肉の硬さの変化をチェックし、続いてふくらはぎに鍼をした。首をうごかしてもらい痛みとだるさが軽減しているのを確認して1回目は終了した。動きの改善を目的に全体のバランスを調節したが、首周りの筋緊張が緩和し可動域が広がったことで痛みの緩和につながった。
1回目の後は体がかなり軽くなっていたとの感想をいただく。2回目、3回目も筋肉の緊張がまだ十分に取れていないため、初回と同じ施術。
4回目~8回目
1回目~3回までは3~4日後にはまた症状が出ていたが、4回目から治療の効果が1週間続くようになっていた。首と肩甲骨の可動域と筋肉の硬さは良い状態をキープできている。
さらに効果を持続させるために全体の筋肉の調節をした。また、呼吸が浅いので深くなるように胸周りの筋肉もほぐした。
8回目まで同様の施術を行う
9回目~10回目
当初から比べて首の症状はかなり良くなっており、首の痛みやだるさもほとんど感じていないとの事。
頭痛も起こらなくなり、頭痛薬が手放せると喜ばれていた。
首を横に倒した時の引っ掛かりなど気になる部位をいくつか調節して終了。
気になる症状がなくなったので、一旦施術を卒業。
院長から
当院ではこの方のように、長年の肩こりから派生して首こり、頭痛がひどくなったという方が多くご来院されます。どの方に対してもまずは詳しくお話をお聞きしています。その後体を検査し、施術プランを決めていきます。
今回のケースでは首や肩の不調を取るのにまず背中の筋肉を調節しました。
それでも症状は緩和していましたが症状の戻りは早かったので、さらに手足の筋肉を調節をしました。それに合わせて深く呼吸ができるようにし、体全体の循環を上げることで戻りを少なくし、症状の消失ができました。
長年の体のトラブルは重症化されていってしまい、すぐに良くなることは少ないです。しかし毎回体に変化を出していくと次第に症状が戻りにくくなっていきます。