こんにちは!鍼灸のぞえ烏丸院長の野添です!
前回のブログでは胃腸と自律神経の関係について説明しました。
今回は「機能性ディスペプシア」という病気についてお話しをしていきます。
機能性ディスペプシアとは?
「機能性ディスペプシア」とは胃痛や胃もたれなどが慢性的に起こっていても、病院の検査では異常が見つからなかった場合に「機能性ディスペプシア」と診断されます。
慢性的な胃の不調の要因となるのは「胃のふくらみが悪い」、「胃酸への感受性が強い」、「ストレスを受けている」などです。
この要因となる3つをもう少し詳しく見ていきましょう!
①胃のふくらみが悪い
食事をすると胃の天井部がふくらんで、いったん食べ物がたまり、徐々に消化されていきます。しかし胃のふくらみが悪いと食べた物を貯められないため、消化不良を起こし胃もたれが起こります。
②胃酸への感受性が強い
食事をすると胃の中に胃酸を胃液が分泌されます。普通は胃酸が出ていても胃の中で何かを感じることはありません。しかし胃酸への感受性が強くなると、胃酸に反応して胃に痛みを感じるようになります。
③ストレスを受けている
ストレスを受けている時は脳からストレスホルモンが分泌されています。そのホルモンが分泌されると、胃の動きが鈍くなり、食事をしても胃のふくらみが悪くなります。また、胃酸の感受性が強くなるのもストレスにより胃の動きが鈍くなったからだといわれています。
結局、機能性ディスペプシアの大本の原因はストレスにより胃の動きが鈍くなったからだといえます。
ストレスを受けている状態はダイレクトに胃の運動能力を低下させます。
また、ストレスを受け続けいていると活動や緊張を担当する交感神経が活発になるので、さらに胃腸の動きが低下します。
機能性ディスペプシアの治療の考え方
機能性ディスペプシアの状態ではまず薬により症状を抑えるのが一般的です。
胃のふくらみが悪い場合には、胃の運動器を高める薬が処方されます。
胃の感受性の過敏症には胃酸の分泌を抑える薬が処方されます。
これらはあくまで対症療法のため、根本原因であるストレスを取り除かなければ症状の改善には至りません。
その為、投薬と合わせて規則正しい生活が推奨されています。
鍼灸での治療法は?
鍼灸でもまずは出ている症状に対しての治療を行います。
鍼灸の場合はお腹の硬さに注目をして、その硬さを取っていくことで胃の動きを良くしていきます。
そして併せて自律神経の調節をすることでストレスを受けている体全体を正常な状態に戻していきます。
鍼灸では症状に対してと自律神経に対しての両方からアプローチできるので、「機能性ディスペプシア」などの慢性的な
胃の不調には一定の効果を出すことができます。
もし「機能性ディスペプシア」と診断されて、病院に通っていても症状に変化が見られないのであれば、鍼灸治療を選択の一つにいれてみてください。
本日のブログはここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。